自然との調和を意識した豚料理専門店 UMBICO grill
自然との共存&魅力再認識
千葉県旭市にある畜産農家さんが営む豚肉専門店であるpork kitchen UMBICO grill様です。
徹底した個体管理のオリジナルブランド豚を提供できるお店を作りたいということで、弊社,
Bell’s Works (ベルズワークス)にご依頼いただきました。
田園が広がるのどかな風景でしたので、周りの景色に溶け込むよう外壁には焼き杉を使用しました。コンクリートやタイルを使ってしまうと景色から浮いてしまいますが、焼き杉だと木の風合いを活かしながらオシャレ感を演出することができます。店舗設計は住宅とは違い、その先のお客様がどう食事をされるのかを想像しながら設計しますので、オシャレな空間づくりというのももちろん大切な要素となります。
内装は梁(はり)を見せ、天井をかなり高く設定しているので、風景にも負けない開放感を感じていただけます。また厨房とホールの間の壁にも焼き杉を使用し、内装の壁と区別化することで厨房をより際立たせ、料理が出てくるまでの時間さえも楽しめるよう厨房のライブ感を感じていたく演出です。
千葉の土地柄を活かした自然溢れる店内でいただく食事は格別です。地元の方にも、いま一度千葉の素晴らしさを再認識していただけるよう、自然との共存を意識した店舗が完成しました。
空間のつながりを大切に
大きなガラスを通して店内はもちろん、その奥の風景まで見える開放感ある空間をつくりました。建物という閉鎖的な空間を景色に溶け込ませるために自然への視界を遮らない事が重要で、外から見ても向こう側の景色が見えるようにし、閉鎖的な建物を開放的な空間へと変化させました。空のつながり、田園のつながりを店舗の中を通して引き継ぐことで、自然が途切れることなく続いていくよう設計いたしました。
大きな窓から見える風景は店舗の中に居ても時の流れを感じさせてくれ、食事とともに充実感を与えてくれる大きなスパイスになっていると思います。
地方の店舗は地元の方々に愛されてこそ存在価値があると思いますので、自然の景観を壊さずに存在感を出すというのが大きなミッションでした!
食事だけじゃない店内空間
店舗を利用するお客様が「また来たい」と思う要素として、味の他にオシャレ感と居心地は非常に重要です。
店内入り口と厨房の壁に焼き杉を使い、天井は梁(はり)見せで温かみのある木の木目を存分に感じていただける、素材感溢れるインダストリアル調を意識した内観に仕上げました。店主こだわりのインテリア小物と相まって、ステキなオシャレ空間を演出します。
居心地については窓ガラス席を全席ソファーにし、中央の椅子も座り心地のいいものを使用し、居心地の良さを存分に味わっていただきます。テーブル同士の間隔、通路の広さを十分に取り、ゆったりと食事を楽しんでいただけるよう店内空間にもかなり注力いたしました。
やはり食事は空間とともに楽しめるのが重要ですね。
見どころ
客席には壁や個室を作らないことで、お客様みんなでイベントなども楽しめる空間づくりを目指しました。地域やグループでのイベント利用を考え、地域住民に愛され長年にわたってお店を使っていただける事を目指しています。
客席からは厨房でグリルされているお肉が見え、ライブ感を感じていただく事でさらに食欲をかきたてられます。いかに期待感を持って待ち時間を過ごせるかで、食事に対する満足度が上がり、リピートへとつなげる狙いがあります。
設計の力で商売に力添えし、建築後もそのお店の役に立てることを目指し設計しております。その地域や土地に合い、さらにはお店の客層にあった店舗づくりのお手伝いをさせていただきます。
オープン後はかなりの繁盛店となり、予約がないと待ち時間が発生するほどだそうです。予約の人気は窓際のソファー席で、食べログでも風景を褒めるコメントがあり、設計時の狙い通りといったところでしょうか。