住まいを選ぶ際に、多くの人が直面する問いの一つが「賃貸か持ち家か?」という選択です。
賃貸はいつでも借りることができますが、持ち家となると人生において取得できる期間は限られており、高齢になってからの取得はよほどの財力がない限り難しくなります。
マイホームを建てるとなると35歳ぐらいまでにはローンを組んで取得するのが一般的です。
したがって、それまでには一生賃貸で暮らすのか、マイホームを建てるのかを決断しなければなりません。
そうじゃないと、気づいた時には家が建てられない、という結末を迎えることになってしまいます。
どちらにもそれぞれのメリットとデメリットがあり、ライフスタイルや経済状況によって最適な選択が異なります。
そこで今回は、賃貸と持ち家のメリット・デメリットを挙げて比較しようと思いますので、賃貸か持ち家かで迷っている人は参考にしてみてください。
賃貸のメリット・デメリット
まずは、賃貸に一生住む上でのメリットとデメリットを挙げてみたいと思います。
賃貸のメリット1 経済的に柔軟性がある
通常、賃貸住宅を借りる際には、敷金や礼金などの初期費用が発生しますが、一般的に持ち家を購入する際に必要な頭金や諸費用よりも低額です。
このため、低い初期費用で住居を確保することが可能であり、特に若い世代や資金に余裕のない人々にとって重要な利点となっています。
さらに、所得が下がったり上がったりした場合は、それに合わせた物件に引っ越すことができ、持ち家よりも柔軟性が高いと言えます。
賃貸のメリット2 地域的に柔軟性がある
賃貸住宅の2つ目の魅力は、短期間の滞在が可能であることです。
多くの場合、賃貸契約の期間は1年から2年程度であり、その後の更新や解約が可能です。
これは、仕事の転勤や学業の関係で場所を移動する可能性が高い人々にとって特にメリットとなります。
例えば、若手のキャリア志向の人や学生などは、将来の計画が不確定な場合が多く、賃貸住宅での短期間の滞在が適しています。
また、人生の変化やライフスタイルの変更に迅速に対応できる点も賃貸住宅のメリットの一つです。
賃貸のメリット3 修繕やメンテナンス費用の負担が軽減される
賃貸住宅に住んでいる場合、建物の修繕やメンテナンスに関する費用の負担は一般的に家主や管理会社によって負われます。
これは、賃貸契約において一般的に定められた責任として扱われます。
例えば、建物の屋根や外壁、設備の故障などが発生した場合、家主がこれらの修繕や交換に責任を負うことがほとんどです。
そのため、賃貸住宅に住む入居者は、予期せぬ修繕やメンテナンス費用の負担から解放されます。
これにより、生活費の安定が見込めるという大きなメリットがあります。
特に、家具付きの賃貸物件では、家具や家電の故障や修理に関する費用も通常は家主が負担します。
このため、入居者は安心して快適な生活を送ることができるのです。
賃貸のデメリット1 資産形成の機会が制限される
賃貸住宅に住む入居者はその住居を所有していないため、将来的にその住居が資産としての価値を増やすことはありません。
一方で、住宅を所有している場合、その住宅の価値が時間と共に上昇することがあります。
特に不動産市場が好況である場合や、地域の需要が高まっている場合には、住宅の価値が急速に増加することもあります。
このような場合、持ち家を所有している人は資産の増加による利益を後々得ることができますが、賃貸住宅に住む入居者はその恩恵を受けることができません。
そのため、将来的な資産形成や財産の増加に関する機会が制限されます。
賃貸のデメリット2 家賃の増加や契約条件の変更の可能性
家主や管理会社の判断により、家賃が上昇したり、契約条件が変更されることがあります。
このような変更は、市場の需要や供給の変化、物件の状態や地域の状況などによって引き起こされる場合があります。
家賃の増加や契約条件の変更は、入居者にとって予期せぬ経済的負担をもたらす可能性があります。
特に、家賃の急激な上昇や契約条件の厳格化が行われる場合は、生活の不安定化を引き起こす可能性があります。
また、家主や管理会社の変更により、契約条件やサービスの質が変化することもあります。
これにより、入居者が不利益を被ることがあるため、注意が必要です。
賃貸のデメリット3 隣人とのトラブル
共同生活空間であるマンションやアパートなどでは、隣人との生活環境や生活様式が異なるので、これがトラブルの原因となることがあります。
例えば、騒音問題やゴミの処理、共用部の使用方法などが考えられます。
また、隣人との関係が悪化した場合、ストレスや不快感を感じることがあり、居住環境の悪化につながる可能性があります。
さらに、隣人とのトラブルが解決しない場合、入居者が住環境を変える必要性が生じる場合もあります。
したがって、賃貸住宅に住む場合は、隣人との円滑なコミュニケーションやトラブル解決の方法についても考慮する必要があります。
持ち家のメリット・デメリット
それでは次は、持ち家のメリットとデメリットについて考えていきたいと思います。
持ち家のメリット1 資産の所有
持ち家を所有することのメリットの一つは、資産の所有が可能であることです。
持ち家を購入することで、その住宅は所有者の財産となります。
不動産市場の好況や地域の需要の高まりによって、持ち家の価値が上昇することがあります。
これにより、持ち家を将来的に売却する際には、利益を得られる可能性があります。
また、持ち家を所有することで、将来的には資産を相続することができます。
家族に資産を残すことができるため、資産の継承や家族の安定に貢献することができます。
持ち家のメリット2 支払額に対するスペックが高い
例えば3,500万円の住宅ローンを組んだ場合、月々の返済額は8万円ちょっとです。
同じ8万円の支払いでも、持ち家と賃貸ではスペックが全然違います。
持ち家だと新築で3LDKで、各部屋を広めに確保できますが、賃貸だとそうはいきません。
同じ支払額でも持ち家のほうが、より良い住環境を手に入れることができるという事です。
持ち家のメリット3 老後に安心感がある
持ち家を所有することは、老後に安心感を与える点で賃貸よりメリットが高くなりますので、それを深堀りしたいと思います。
老後2000万円問題は持ち家が前提
「老後2000万円問題」とは、高齢者が老後にかかる生活費や医療費、介護費用などを賄うために、2000万円以上の貯蓄が必要とされる問題を指します。
しかしこれは、持ち家であることが前提とした話なのです。
なぜなら、老後不足すると計算された2000万円では、住居費はナント14,500円!
つまり、持ち家で住宅ローンが完済されていることが前提となっています。
その点で、賃貸よりも持ち家のほうがメリットがあると言えます。
では逆に、賃貸だとどのぐらい不足するのかを考えてみましょう。
老後2000万円問題では65歳から30年生きた場合で試算されているので、同じように30年間で考えてみます。
家賃55,000円のところに30年住み続けた場合、1980万円がさらに必要になるので、
夫婦二人で住んでいたとすると、家賃を半分ずつとして老後には一人3000万円が必要になります。
老後独り身で賃貸なら4000万円が必要になるんです。
こうした意味で、持ち家の方がメリットがあると言えます。
身体的・精神的負担が少ない
身体的な負担と言えば、やはり階段の昇り降りです。
1階に住んでいれば問題はないですが、2階以上でエレベーターがない物件だと、老後は身体に大きな負担となります。
その点持ち家なら負担を少なくできますし、ベルズワークスの家なら老後までを考えて設計しますので、身体的負担を最小限にできます。
精神的な負担は、費用面や引っ越しが必要になった場合の次の物件が見つかるかどうかの不安です。
住んでる以上は家賃を払い続けないといけないので、毎月大きな支払いがあるというのは精神的にこたえると思います。
持ち家なら既に住宅ローンは完済していますからね。
さらに、家賃の低いところに引っ越すなどに直面した場合、次の賃貸物件が見つからないというケースもあります。
賃貸物件を所有している家主は、家賃を払ってもらえないリスクをいつも抱えているので、老人を入れたがらない家主がいます。
次の物件が見つからない不安感も相当こたえますので、そういった悩みを抱えなくてよい持ち家はメリット言えます。
持ち家のデメリット1 高い費用
持ち家を購入する際には、高額な費用が必要となります。
これには以下のような費用が含まれます。
- 頭金
一般的に住宅ローンを組む際には、購入価格の一部を頭金として支払う必要があります。これは多額の資金を一括で用意する必要があるため、初期費用の大きな負担となります。頭金を低く抑えることもできますが、住宅ローンが増えることになりますので、返済金額が増える結果となります。 - 諸費用
住宅購入には様々な諸費用が発生します。例えば、不動産取得税や登録免許税、司法書士や不動産業者への手数料などが含まれます。これらの諸費用は購入価格の一部として支払う必要があり、初期費用の増加につながります。 - 住宅ローン手数料
住宅ローンを組む際には、金融機関に対して手数料を支払う必要があります。これには借入手数料や保証料などが含まれます。これらの手数料は一般的に一定の割合で融資額に対して計算されるため、借入額が大きいほど手数料も増加します。
持ち家のデメリット2 長期間の滞在の必要性
当たり前の話ですが、持ち家を購入した場合は長期間の滞在が必要となります。
もし旦那さんが転勤なんてことになったら、単身赴任かその家を借家にして一家で引っ越しという選択を迫られます。
地元の企業で転勤がない場合はあまり問題視する必要はありませんが、転勤がある仕事の場合はデメリットになる可能性があります。
持ち家のデメリット3 メンテナンス費用の負担
持ち家を所有する場合、建物や設備のメンテナンスや修繕にかかる費用は全て所有者が負担する必要があります。
これは、住宅を所有することのデメリットの一つです。
具体的には以下のようなものが挙げられます。
定期的なメンテナンス
屋根や外壁、配管などの設備や構造物は、定期的なメンテナンスが必要です。
定期的な塗装や防水工事、シロアリの点検などを行うことで、建物の劣化や損傷を防ぎ、安全かつ快適な居住環境を維持することができます。
これらのメンテナンス作業には、専門業者の手配や費用が必要となります。
突発的な修繕
災害や事故、老朽化などにより、突然建物や設備の修繕が必要となる場合があります。
例えば、屋根の破損や配管の破裂、浸水などが発生した場合は、迅速な修繕が必要となります。
これには、急を要する修理作業や修復費用が発生し、予期せぬ出費となります。
まとめ
賃貸と持ち家のメリット・デメリットを挙げて説明してきました。
賃貸住宅のメリットは、低初期費用や短期間の滞在が可能であり、修繕やメンテナンス費用の負担が軽減される点が挙げられます。
一方で、資産形成の機会が制限され、家賃の増加や契約条件の変更の可能性、隣人とのトラブルに対処する必要があります。
持ち家のメリットは、資産の所有による安心感や投資機能、老後2000万円問題において有利であることが挙げられます。
しかし、高い費用や長期間の滞在の必要性、またメンテナンス費用の負担などのデメリットも存在します。
賃貸と持ち家を比較する際には、個々のライフスタイルや経済状況に合った選択を行うことが重要です。
将来の計画を考慮し、慎重に判断することが必要です。
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