お風呂の脱衣所で鳥肌が立つほど「ゾクッ!」
あなたも経験があると思いますが、冬にお風呂に入る前を思い出してください。
脱ぐのをためらうぐらい寒くて辛いですよね!
実は、何気なく経験しているこの現象、健康のリスクがあるのをご存知ですか?
若い時は体が健康なのであまり気にする方はいませんが、歳をとると生命に関わる重大なリスクが生じるのです。
それが「ヒートショック」と呼ばれるもので、湯船の中で溺死してしまうケースも実際にあります。
そこで今回は、ヒートショックを知り、ヒートショックが起こる原因や、家づくりの段階でできる対策をお知らせしますので、あなたの家づくりに活かしてください。
ブログのタイトルにドキッとした方もいるかと思いますが、決して他人事ではないので、自分の命を守るためにもしっかり意識して読んでいただきたいと思います。
ヒートショックとは
ヒートショックとは、急激な温度変化によって引き起こされる身体の状態を指します。
暑い場所から急に冷たい場所に移動したり、逆に冷たい場所から急に暖かい場所に移動したりすることによって、体温調節が乱れ、身体への影響が現れる現象です。
消費者庁の統計を分析した調査で、入浴中に命を落とす人数は年間1万9000人と推計され、その多くはヒートショックが原因と見られているようです。
出典元:入浴中の急死:「ヒートショック」などで年間1万9000人の推計も(nippon.com)
この人数は交通事故による死亡者数(2020年警察庁発表)の約6倍にのぼるそうです!
交通事故は身近なものという意識はあると思いますが、それ以上に身近な事だということがよく分かりますね。
出典元:「風呂場での死亡事故」は若者にも起こり得る、知っておくべき簡単な予防法とは(DIAMOND online)
お風呂に入る時に体はどうなってる?
冬にお風呂に入る一連の流れで見てみましょう!
下のイラストをご覧ください。
リビングなどの温かい空間にいる場合は、血管は正常で血圧が安定しています。
[寒い脱衣所]
温かいリビングから脱衣所に移動した時には体が冷えます。服を脱ぐことによってさらに体が冷えます。この状態で体に何が起こっているかと言うと、寒さで血管が収縮して血圧が上がリます。
[寒い浴室]
お風呂場に行くと室温はさらに下がるので、裸の状態でさらに体が冷え血管がより収縮します。これによりさらに血圧は上昇します。高血圧の方や、脳に持病がある方はこの時点で非常に危険な状態となります。
[熱い浴槽]
この状態で熱いお風呂に入ってしまうと初期の段階ではさらに血圧が上がり、その後今度は血管が広がっていきます。血管が広がると今度は血圧が一気に下がり、意識が朦朧としたり、最悪お風呂の中で気を失ってしまいます。これによりお風呂の中で溺れて死亡してしまうケースがあるんです。
さらに、危険はまだ続き、お風呂から出て脱衣所に行くと、また体が冷えて血圧が上がります。
とにかく冬にお風呂に入るということは、血圧のジェットコースターを体験することになるんです。
その結果、心筋梗塞や脳卒中などが起こるという、恐ろしい結果を招きます。
45歳を超えるとヒートショックのリスクが増えていくので、あなたにとってもそれほど遠い将来の話ではないんですね!
ヒートショックを起こさない家づくりとは
湯船の温度は低めに
41℃以下がオススメで、さらに10分以内を目処に湯船から出ることです。
また、湯船から出る時はゆっくりと立ち上がり、急激な体温の変化を減らすことを意識してください。
飲酒後は湯船に入らない
飲酒後に湯船につかるのは避けるようにしましょう!
飲酒により血管が広がっているので、血圧が下がりやすい状態になっており、フラフラしたり意識を失ったりすることがあります。
さらにヒートショックとは直接関係ありませんが、湯船の中で寝てしまうなんてこともあるので…。
居室、脱衣所、浴室の温度差を減らす
そもそも温度差があるからヒートショックが起こるので、この温度差をなくす、もしくは減らすことで予防ができます。
ただし、今の日本の家づくりは断熱に関しては先進国で最低レベルなんです!
断熱については弊社スタッフが書いた記事があるので以下を読んでみてください。
家づくりを始めた人に知ってほしい、日本の断熱性能の事実
では、家の中の温度差をなくすにはどのような家づくりをすればいいのかと言うと、平屋にする、廊下をなくす、間取りを工夫する、断熱性能を上げる、換気システム等です。
廊下のない平屋にし、断熱性能の高いものを使い、しっかりと空気が循環するような設計をすると部屋ごとの温度差が減り、見違えるほど暮らしやすくなります!
まとめ
ヒートショックは誰にも起こりうることで、歳をとるごとにその危険性は増していきます。
その原因は室内の温度差であり、特にお風呂に入る時は気をつけなければなりません。
予防法として室内の温度差を減らすということをお伝えしましたが、これは家づくりの段階で対策をしておくべきです!
断熱材の交換や、廊下をなくす、平屋にするには大きな出費が伴います。
家づくりの段階でこれらの事を考えていたら、大きな出費や健康リスクを回避することができるのです。
つまり、ヒートショックを防げる家は断熱性能が高く、室内の温度差がない家となります。
逆に、現在の日本のほとんどの家のように、廊下があり多くの扉で仕切り、断熱性能が弱く、部屋によって温度が大きく変わる家は、ヒートショックを防げない家となります。
まずはこれらを知った上で、対策を施した家づくりをしなければなりません!
しかし、家づくりというのは奥が深く難しいもので、何もかもを施主様が考えるというのは不可能です。
ですから私たちがいるのです!
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